スマートフォンやスピーカーの防水グッズで気になるのが、「IPX〇」や「IP〇〇」という記号。
これは、防水規格の等級になるのですが、詳しく知っておけばなにかと便利。
スマートフォンに限った話ではないのですが、防水性能をもった製品には、その防水能力を IPX5 や IPX6、IPX7 のように表すのが主流になっています。
これは IPX の後ろに付いた数値によって、どのようなテストを経てどこまで防水耐性があるのかを判断することができます。
正確には IPX ではなく「IP コード」と呼ばれるもので、国際規格（IEC 規格 60529）に基づいて水や粉塵の保護等級を示すために用いられます。
IP + 第一特性数字 + 第ニ特性数字
この第一特性数字が固形物の侵入（防塵）に関する値を定義し、第ニ特性数字が防水に関する値を定義しています。
【防塵】（ぼうじん）ちりが入るのをふせぐこと。
ここで防水に関してのみ定義する場合、前半の第一特性数字を省略して X で表記し「IP + X + 第ニ特性数字」の形式で表します。
【防水】（ぼうすい）外界から水が入り込まないように加工すること。
一方で防塵に関してのみ定義する場合、後半の第二特性数字を省略して X で表記し「IP + 第一特性数字 +X」の形式で表します。
よく見る表記
IP6X …… 防塵レベル６
IPX7 …… 防水レベル７
IP67 …… 防塵レベル６かつ防水レベル７
生活していて気を付けなくてはいけない【防水】ついて少し掘り下げてみます。
【防水の表記と性能】
IPX0 水の浸入に対する保護なし
IPX1 垂直に落ちる水滴に対し影響を及ぼさない
IPX2 正常な位置から15°以内の傾斜で落ちる水滴に対し影響を及ぼさない
IPX3 鉛直から60°以内の降水に対し影響を及ぼさない
IPX4 いかなる方向からの水の飛沫に対し影響を及ぼさない
IPX5 いかなる方向からのノズルによる噴流水に対し影響を及ぼさない
IPX6 いかなる方向からの水の強い、ジェット噴流に対し影響を及ぼさない
IPX7 連続的に水中の中に入れても影響を及ぼさない
IPX8 潜水状態の使用において影響を及ぼさない
この IPX1 ～ IPX4 までが「生活防水」レベル。生活において受けるであろう軽い水しぶきに耐えられることを意味しています。
一方で IPX5 ～ IPX8 は「完全防水」レベル。シャワーなどの強い水流を当てても大丈夫です。
例えば防水仕様が加わって話題になった iPhone7 は IP67 であるため、水没しても壊れる可能性は限りなく低いということです。
ただし例外もあります。お風呂や温泉、プール、海水による浸水は、次の理由により IPX レベルのテスト条件を満たさないために保証対象外となるようです。
お風呂 …… 常温の水道水ではない。
温泉 …… 常温の水道水ではない。
プール …… 水道水ではない。（消毒用の塩素含有）
海水 …… 水道水ではない。（塩分濃度が濃い）
要は通常の生活レベルで起こりえる耐水環境でのみ防ぐことが可能なレベルですよってことですね。
iPhone の防水規格である IP67 の仕様の場合防塵（ぼうじん）性能は最上位クラス。
ほこりが内部に入るようなことはありません。
そして防水性能は、水深 1m に 30 分沈めるテストに合格しています。
この状態がずっと維持されるのではなく、使い続けると経年劣化により性能が落ちますので注意は必要。
そもそも、30分間沈ませる状況が思い浮かばないので完全防水レベルと判断できますね、